人それぞれな子どもの話
私が1年ほど前から連載を執筆させていただいているDRESSで、取材記事を書きました。
今回のテーマは、「人それぞれな子どもの話」。結婚したカップルの、子どもをもつかどうかという選択に至るまでのストーリーを掘り下げた特集で、いろいろなファミリーのバラエティに富んだ決断とその後を読むことができます。
私がインタビューさせていただいたのは、DRESSで連載記事も執筆されているふくだりょうこさん。
ふくださんとパートナーのおふたりは、結婚する前には「子どもがいたらいいよね」と話をされていたそうです。
「子ども、やっぱりいらないかも」
その後、結婚してわりとすぐのタイミングで、「やはりいなくてもいいかも」とだんなさんが言ってきて、それからふたりで何度も話し合いをしました。
ふくださんも、ご自身の子ども時代があまりハッピーなものではなかったこともあり、「欲しいかも」という気持ちを持ちながらも、「絶対に欲しい」という決心はつかずにいたそうです。
ふくださんがその後どのような理由で「子どものいないふたりの人生を歩もう」と決断したのかは、こちらの記事からお読みいただけます。
ストレートではないその道
この取材をするにあたって、私も改めて自分たちのストーリーを振り返ってみました。
結婚した当初、子どもについては「絶対にこうしよう」というところまでは決めていませんでした。夫は「できれば、子どもを育てるという体験をしてみたい」と思っていたことはわかっていましたが、私はといえば「どうしても欲しい」という気持ちではありませんでした。
確信はありませんでしたが、どういうわけか「子どもはいてもいなくても、それなりに楽しい人生だろう」という気がしていました。ついでに言うと、世界はすでに人口過多なわけで、育てるという体験がしたいのであれば、もし自然に妊娠しなかったとしても親になる方法はほかにもある、とも考えていました。
結婚するカップルが、最初から同じくらいの熱量で「絶対に子どもがほしい」(あるいは「欲しくない」)と思っているケースは、実は少ないのではないかという気がします。もし、最初から最後まで(子どもを持つタイミングやその数までも)ぴったり同じ考えをもつふたりだとしたら、それはとても珍しいことではないでしょうか。
多くの場合は、どちらかがより多く希望し、片方はそこまでではないけれど、パートナーが望むならまあ・・・と、それにひっぱられる形というのが実は多いのではないかと言う気がしています。
婚活をしている女性と話していても、この「子どもが欲しい」という強い希望がある場合は、その点について多かれ少なかれ意見が一致している人からあたっていくほうが、(最終的に自分の子どもを妊娠・出産するかどうかは別にしても)結婚してからの摩擦は少ないでしょう。
また、そうかと思えば、ふくだりょうこさんご夫妻のように、結婚前にふわっと話し合っていたとしても、いざ結婚してみたら気が変わるということもありますし・・・
どういう結論になったとしても、そこに至るまでの道のりは決して straightforward ではないようです。
今回のDRESSの「#人それぞれな子どもの話」特集記事では、実にさまざまなケースが提示されていて、その点も興味深かったです。
Photo by Daniel Cheung