“Happiness only real when shared”

“Into the Wild”

私が翻訳した「異性の心を上手に透視する方法」のなかに、アメリカの人気作家ジョン・クラカワーが書いた“Into the Wild”(日本語版タイトルは「荒野へ」)というノンフィクション小説の主人公が残した言葉があります。

“Happiness only real when shared”

将来を嘱望されていた青年がひとりでアラスカの荒野に旅立ち、しばらくは自力で生き延びるものの、春になって雪解けの水でかさが増した川を渡れずにひとりで死んでいく・・・というストーリーのこの小説。

この本を最初に読んだのは、ドイツの国連で働いていたときのことで、久しぶりにこの引用句を目にしたとき、ひとり異国で働きながら感じていた寂しさなどが思い出されました。

ひとりでも幸せを感じられる人

私は常々、婚活をしている方には「結婚していないと(パートナーがいないと)不幸・・・ではなくて、まず自分ひとりでも幸せになってください」とお伝えしています。「XXがなければ幸せでない」という思考のままでは、求めていたものが手に入って一時的に心が満たされても、またすぐに他のものが欲しくなり、それが手に入らなければ不満に感じるようになると思うからです。

こう書くと、パートナーに精神的に頼るのはよくないこと、ということにもなりそうですが、「異性の心を上手に透視する方法」では、誰かとパートナーシップを結ぶということは、生物学的に言ってもお互いに相手を頼りあうことと同義だと解説されています。

お互いにとっての「安全基地」として機能することによって、相手は自分のことが好きなのだろうか?ちゃんと必要なときにサポートをしてくれるだろうか?という心配をする必要がなくなり、仕事や趣味に集中して成果を残すことができるのです。

確かに、私と夫の関係について考えてみても、相手が自分のことを常に考えたり、やりたいことをできるだけ応援しようとしてくれているかどうか本当にわからなくて思い悩むことはまずありませんし、その分、仕事や勉強や趣味に集中できるというのは確かです。

幸せを感じられる心

私は、自分ひとりでも生活のなかに「幸せな瞬間」を見出すことは可能だし、磨くことで培われるスキルだとも感じています。

そして、その幸せな瞬間の記憶を多く持っている人が幸せだとも言えるでしょう。

でも、そのうえで、そうして見出した幸せな瞬間について語り合い、喜びを分かち合うことができる人がいることは、人生を豊かにしてくれるものだとも信じています。

前述の”Happiness only real when shared”の「リアル」というのを「現実になる」とか「本当である」と訳されているものを目にしましたが、これは「シェアされない幸福は本当の幸福ではない」という意図ではなく、幸せだとしても、分かちあう人が初めて「よりリアルに実感できる」というニュアンスなのではないかと私は考えています。

ハッピーにしている人のまわりには、やはり同じように、平凡な暮らしのなかにも幸福を見いだせる仲間が集まってくるものです。

自然体で人生に起こるさまざまなことを、前向きに受け止めたり感謝したりして、人とつながりながら豊かな時間を生きている人は、同じような生き方をしたいと思っている人にとっては魅力的に映るのではないでしょうか。

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