愛する人を失った後に

最愛の人を失う悲劇

私はエリザベス・ギルバートというアメリカ人作家が好きです。

彼女の代表作は「食べて、祈って、恋をして」ですが、ファンになったのはその後に出版された本を読んだことがきっかけでした。

男性との2回の結婚・離婚のあと、彼女は同性のパートナーがいることを公表しました。

その女性は末期の癌にかかっていることがわかっていながら、彼女とパートナーになることを決め、1年前にコミットメント・セレモニーも行いました。そして、半年前に彼女は永眠・・・

エリザベス・ギルバートが今週Facebookに投稿していた記事がこちらです。

I AM WILLINGDear Ones:This picture of me and Rayya was taken one year ago today. This picture was taken on the…

Elizabeth Gilbertさんの投稿 2018年6月6日(水)

”How do you survive the tsunami of Grief?”

愛する人を失った悲しみが津波のように押し寄せる時、どのように生き延びる?

この問いかけから始まる一節があります。

By being willing to experience it, without resistance. By being willing to feel everything. By being willing to accept the unacceptable.
抗うことなく、その悲しみを味わおうとすることによって。すべてを感じようとすることによって。受け入れがたいことを受け入れようとすることによって。

そして彼女は、深い悲しみとの会話は、祈りと返答のようだと書いています。

Grief says to me: “You will never love anyone the way you loved Rayya.” 
深い悲しみが私に告げる:「あなたはもう、彼女を愛したように誰かを愛することはないだろう」

And I reply: “I am willing for that to be true.”
私は答える:「それが真実であっても受け入れる」

Grief says: “She’s gone, and she’s never coming back.”
悲しみが言う:「彼女はもう2度と戻ってこない」

I reply: “I am willing for that to be true.”
私が答える:「それが真実であっても受け入れる」

Grief says: “You will never see her walk in the door again.”
悲しみが言う:「彼女があのドアから入ってくることはもう二度とない」

I say: “I am willing.”
私が答える:「わかっています」

Grief says: “You will never have access to her wisdom again.”
悲しみが言う:「彼女の知恵の恩恵にあずかることもできない」

I say: “I am willing.”
私が答える:「それでもかまいません」

Grief says: “You will never hear that laugh again.”
悲しみが言う:「彼女の笑い声も、もう聞くことはない」

I say: “I am willing.”
私が答える:「それでもかまわない」

Grief says, “You will never smell her skin again.”
悲しみが言う:「彼女の肌の香りをかぐこともできない」

I get down on the floor on my knees, and — and through my sheets of tears — I say, “I AM WILLING.”
私は床にひざまずき、滝のように流れる涙をそのままに、「それでもかまわない」と答える

“I am willing”

エリザベス・ギルバートは作家なので、この文章全体も本当に崇高で、「私は悲しみでのたうちまわっている」と言っているのに、哲学書の言葉のように深く、心を打たれました。

この投稿にタイトルがあるとすれば ”I am willing” でしょう。

“I am willing”を辞書でひくと、「喜んで~する」という表現がでてきます。

でも実際には「必要があれば、いとわないで行う」というニュアンスが強いのだそうです。

だから”I am happy to~”ではないんですね。愛する人を失うという深い悲しみに打ちのめされる体験を自ら望む人はいないでしょう。

この一連の”I am willing”という答えからは、彼女の愛に対する、ひいては生きることに対する哲学がうかがえます。

病気で死にゆくパートナーとコミットメントを結ぶことを選んだ時、そこから派生する「あらゆること」を引き受ける覚悟をしたのです。

今まさに、誰かと恋に落ちたい、とか、愛する人と結婚しようかなと考えている人は、考えてみてください。

How willing are you?

 

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