お金に関する話し合い
「夫に嫌われたら終わり」という記事について書いたブログに対して、様々な方からコメントをいただきました。
コメントのひとつに「自分と他人の境界線が曖昧な人は、パートナーのおカネでもモノでも躊躇なく勝手に使うので、何故この記事のように躊躇するのか理解できないと思います」というものがありました。
これは極端なケースだとしても、元の記事を書いた筆者に対してのコメント欄に「なぜそこまで気にするのか」と言うニュアンスのものも書かれています。
夫婦になって、パートナー同士の間で「どちかが働き、どちらかが働かない」という合意に達している場合、働いている方が稼いでくるお金は誰のものなのか?それを、どのように使うのか?ということは、ふたりともがハッピーに暮らしていくためには避けて通れない話し合いです。
でも、それをなかなかできないという現実があり、この点で悩む人が多いのかもしれません。
夫婦のパワーバランス
夫婦のお財布をひとつにするのか、ふたつにするのか。実際の日常生活においては金銭面ではどのように運営していくのか。どちらが管理するのか。長期的な貯金や投資などはどうするのか。
これらは、健全なパートナーシップにおいては、双方の意思疎通ができていて、どちらも「まあまあ」満足しているはずのトピックです。
元の記事について、身近な友人に意見を聞いてみたところ、現在は専業主婦という立場の女性でも、パートナーからの言葉かけ(と、その背景にある合意)によって、日常生活で必要以上に気にすることもなくお金を使っていると言っていました。
もし、パートナーが昭和のお父さんのような「誰のおかげで食わせてもらっているんだ」的な発言をする人だったら、2018年においては立派なモラルハラスメントと認定されるでしょう。こちらのサイトの「家庭内で起きやすいモラハラ」という項目でも「離婚や養育権、経済力を武器に相手を脅す」と言及されています。
専業主婦願望がある人は特に、この点について、相手が支配的な人でないかどうか、じっくり時間をかけて見極めたほうがよいでしょう。
逆のパターンで、自分だけが大黒柱で、パートナーのお金の使い方に不満があるという人も、その点をちゃんと話し合える土壌を作っておくことが大事です。パートナーに使われるがままになっていて、それに対して何も言えないというのでは、ふたりのパワーバランスという観点から言うとお金を使っている方により強大なパワーがあるのです。
「夫に嫌われたら終わり」という元記事の後半の方には、夫の身の回りの世話一切を仕切っていて、自分がいなければ相手が靴下ひとつ見つけられない状態にしておく、といったものもありました。これも、経済力では劣っていることを十分に自覚している女性が、少しでも自分の立場を強くしようとする行為です。
ふたりともがその状態に満足していれば、他人が口をはさむことではないでしょうが、自分がそのようなパートナーシップでハッピーどうか?ということは一考の余地があるでしょう。
幸せな結婚とは
幸せな結婚というのは、
いつでも離婚できる状態でありながら、
離婚したくない状態である
以前に友人から教えてもらったこの名言は、大庭みな子さんという小説家の言葉だそうです。
精神的にも経済的にも、相手がいなくてもやっていけるけど、ふたりでいると楽しいからいる、という状態が幸せな結婚である、という考え方です。
結婚の明暗を(いろいろな意味で)左右するお金の問題は、もっと夫婦で話し合われるべきなのではと思います。