寝室は一生パートナーと共有すべきか
Facebookでシェアされていた「寝室は一生パートナーと共有すべきか 定年退職までに考えたいこと」という記事を読みました。
タイトル通り、「夫婦の寝室問題」について考察している記事です。
最初にタイトルを目にしたとき、なぜ「定年退職までに」なのかがちょっと不思議でした。私の身近な友人たちでまだまだ定年退職には何十年もあるようなご夫婦でも、寝室が別という人を数人知っていて、その理由は「いびきがうるさいから」「生活時間があわないから」など、どれも非常に明快なものだったからです。
記事を書いたロバート・ローラ氏について検索してみると、彼はファイナンシャル・プランナーで、定年退職後の生活についての本を執筆。コラムも多数執筆しており、リタイアメント・コーチングもやっているようです。
元の英文記事はこちら。コラムの書き出しも「夫婦の寝室問題は、定年退職の相談の中には普通はトピックとしてはあがってこない」となっていました。
アメリカでは4組に1組が別室
筆者は別々に寝ることのメリットも列挙しつつ、良質な睡眠をとることが健康にとっていかに大事かと説いています。前述のご夫婦の「寝室は別」な理由もまさにこれらにあてはまるものでした。
ただ、私が知る限りでは、彼らはふたりの関係のかなり早い段階で「別室」という決断をしています。この記事にあるように、長いこと一緒の部屋を寝室にしていたのに、途中から別室ということにすると、心理的に傷ついてしまうパートナーもいるだろうと指摘されています。
日本には「添い寝」という文化があるので、このあたりは逆に「夫婦(だけ)の寝室」に対するこだわりはそこまでないのかもしれませんが、欧米式に子どもに早いうちから別室で寝させている場合には、夫婦を何十年もやったあとで「同室→別室」になる変化は、確かに心理的なダメージを感じる人もいるのでしょう。
記事によると、アメリカでは4組に1組の夫婦は別室で寝ているそうです。
冷房事件
我が家では日本に移住して最初の夏に「冷房事件」がありました。サンディエゴでは朝夕は割と涼しいことが多く、冷房を付ける必要がほぼなかったので、日本の夏の暑さに参った夫が「冷房をつけっぱなしにして寝よう」と言った時には非常に抵抗があったのです。
その結果、一時期は夫は別の部屋で冷房をつけて寝るということになり「これって終わりの始まりなのか」などと一瞬思ったことがありました。
2年目の夏からは、家の冷房がアップグレードしたことにより「眠りモード」ができる製品になったので、一晩中快適な(冷えすぎない)温度を保つ寝室で再び同室になっていますが…
男女の体感温度の違いも、別室支持の理由のひとつになるでしょう。
やはり結論は・・・
子どもがいるご家庭では、住宅事情もあるので夫婦それぞれに専用の別室があるということは難しいかもしれません。
いずれにしても、記事での結論にはこう書かれています。
Marriage, after all, is about being creative and compromising.
結婚は結局のところ、いかにクリエイティブにふたりの妥協案をあみだせるかにかかっている。
元の英文記事では、親密さを保つために同じ寝室でベッドをふたつにするとか、週の何日かは一緒、あとは別というようにスケジュールを組むなど、具体的な案もいくつか挙げられています。
ふたりの意見が違ったときにどのように解決していくか?私にとっては、この問への答えは常に同じです。どちらもまあまあ納得するまであきらめずに話し合うこと。
質の良い睡眠は心身の健康に直結する非常に大事な要素なので、この暑い夏を元気に乗り切るためにも納得いくまで試行錯誤をしてみてください。