「標準世帯」とは?
数日前からネットでしばしば目にする「標準世帯はもはや標準ではない」という記事。
その昔に定められ、税制やら福祉やらを計算する上でのモデルケースとして扱われたという「標準世帯」は、夫婦ふたりで子ども二人を育て、夫婦のうちの一人が働いて家計を支え、もうひとりは育児・家事に専念するという形だそうです。
1974年にはこの「子どもがふたりいて、夫婦のどちらかが働いている」という世帯が最多で、全体の14.5%を占めていました(それでも15%に満たないことには驚かされます)。
現代の「標準世帯」
時代は変わり、今ではこのような標準世帯の割合は4.6%。全体では第9位という位置づけになりました。
詳しくは、総世帯数の5%にも満たない「標準世帯」という記事をご覧いただくとして、世帯の人数だけについてみると、
- 1人:33%
- 2人:30%
- 3人:17%
- 4人:14%
- 5人以上:6%
となっているようです。
単純な数字からだけ言うと、1人世帯が標準世帯ということになるのですね。
「生計を共にする集まり」
ところで、「世帯」とはなんなのかを改めて調べたところ、「住民票上の世帯とは居住だけではなく、生計を共にする集まりのことを指します」と、こちらのサイトには書かれています。
「生計を共にする」というのは、夫婦のお財布がひとつということでしょうか?
もし夫婦別会計を貫いていて、この定義の基準を満たすようであれば、結婚していても別世帯になる(あるいは、することは可能)ということでしょうか?
さらに調べてみると、同居している夫婦でも別世帯でずっとやってきている、というような話もちらほら。今話題になっている世帯構成の上位3位は、「無業の1人世帯」「有業の1人世帯」「2人世帯・有業人数0人」となっています。
この中には、配偶者と同居はしていても別世帯というカウントをされている人もいるのか、とか、1位と3位の「無業」も気になる・・と思っていたら、3位の世帯は退職後のご夫婦ではという推測を目にしました。そうだとすると、その世帯の割合がここまで高いことにもまた少子高齢化の日本の現実が感じられます。
いずれにしても、かつての「標準世帯」が9位に登場するまでの間には、実に多様な家族の形があるのです。
結婚して、子どもは〇〇人で・・・と、自分の理想の姿を思い描くこと、それ自体にはデメリットはないと思いますが、同時にそこにがんじがらめに縛られる必要もないのではないかなと感じました。