結婚しなくても幸せになれる時代
しばらく前に、結婚情報誌「ゼクシィ」が、「結婚しなくても幸せになれるこの時代に」というフレーズで広告を作りました。
結婚する人が減っていっても、個人レベルでは困ることはないばかりか、むしろそれが「普通」になることで生きやすい人が増えるのではないかという気がします。
先日の「♯結婚しない」の記事でもご紹介したように、これからは結婚していなくても子どもをもつ人も増えるでしょうし、さらに多様な生き方をする人が増えていくことは、受け入れられるかどうかのスピードはゆっくりだとしても、その流れは止められないでしょう。
ラブ&マリッジ研究所の立ち位置
私がこのブログで「ラブ&マリッジ」とうたっているのは、私がこのテーマに非常に関心があるからです。
私と夫の場合は、その必要があったので結婚という手続きをとりましたが、ふたりともがアメリカ人だったり、日本人だったら、結婚という手続きはとっていない可能性が高かったでしょう。
私は「ひとりの人とコミットメントに基づいたパートナーシップを結びたい」と思う人に対して、役に立つような知識や経験をシェアできるという信条からコーチングもやっています。でもこれが万人にとってベストな形であるとは考えていません。
さらに言えば、もし多くの人が、そんなことはもう知っているしできている、困っている人も特にいないという状況だったら、このテーマにここまでエネルギーを注いでいないでしょう。
実際には、結婚したいのかしたくないのか、そもそも結婚ってなんなの?と悩んでいる人は大勢います。
だからこそ、このブログでは多様な生き方をする人についても紹介していますし、現在「伝統的」と思われている家族の形をとらない生き方を選ぶ人たちにも、多様な種類の生き方の数だけ、それをサポートしたり支援したりする人たちがいてくれればいいな、と思っています。
”Contents of your happiness”
いつの日か、人々は「誰が結婚しているか・いないか」ということを気にするよりも、目の前の人が幸せな人生を送っているのかどうか?という視点で話ができる日がくればいいと思っています。
結婚しているから幸せ、していないから不幸ではありませんし、同じような文脈で語られることの多い「結婚しているからXXX」(例:一人前、責任感がある、家族思い、社会的な役割を果たしている‥‥)ということが全員にあてはまらないのは自明のことです。
Facebookで目にする友人の投稿には、彼女自身が結婚しない理由を明快に述べていて、世間の声なども特に気にならないけれど、ただひとつ「結婚しない=難がある人」という視線はやめてほしい、と書いていました。
結婚していても難がある人はいくらでもいる、と。まさにそのとおりです。結婚しているかどうかというのは、その人を構成する要素のひとつではありますが、その人自身を定義するものでもないはず。
自分にとって何が一番幸せなのか?ということをそれぞれが追求した結果、それを実践できている人が増えれば、他の人の生き方について口出しする人も少なくなるのではという気がします。