”The Good Fight”第2シーズン
私が海外ドラマ史上でももっともはまった作品のひとつ、”The Good Wife”のスピンオフとも言える”The Good Fight”というドラマの第2シーズンが終わりました。
アメリカの海外ドラマは、1年のうちの数か月にわたって放映されるのが一般的です。人気が出れば、翌年のシーズンまで契約が更新され、その時点で何話まで作られるかが決まっていきます。視聴率が低迷したら途中で打ち切りになることもめずらしくありません。”The Good Wife”は第7シーズンまで作られ、おおむね様々な筋立てのポイントがおさまるところにおさまる形で最終回を迎えました。
こちらの記事によると、”The Good Fight”は早くも第3シーズンの放映が確定しているとのこと。
アメリカで第2シーズンが終了したタイミングで、日本のアマゾン・プライム会員でも第2シーズンが解禁になり、現時点では、”The Good Wife”と”The Good Fight”のすべてのエピソードが観られるようになりました。
”The Good Wife”と”The Good Fight”の違い
”The Good Wife”では、主人公のアリシアと夫のピーターの関係が主軸となるストーリーのひとつにありました。
ふたりは”Political Couple”、つまりふたりとも政治的な野心のある夫婦という描かれ方をしています。アリシアは最初は「政治家の妻」という立場でしたが、シリーズ後半になって州弁護士の選挙に出馬します。
一方、”The Good Fight”でも、主要人物のひとりであるコリンが選挙に出馬しようとするという場面があります。
****ネタバレを含みますので、ここから先はご自身の判断でお読みください****
第2シーズンでは、”The Good Wife”でも登場した黒人の女性弁護士・ルッカが、このコリン候補者との子どもを妊娠するというストーリーになっているのですが、この際に「選挙コンサルタント」という人物が登場し、コリンが選挙をスムーズに戦えるように戦略を練るシーンがあります。
そのコンサルタントの台詞として「いまどき結婚しているかどうかは誰も気にしない。それよりも、ふたりの口から語られるストーリーに一貫性があることが大事」という発言が繰り返されていました。
”The Good Wife”が最初に放映されたのは2009年の9月のこと。第1話の幕開けは、娼婦との関係が公になった夫(当時は州弁護士)が辞任会見をするシーンで、アリシアは記者会見の際に夫の傍らに立つ妻という立場でした。
タイトルの”The Good Wife”は、そんな夫と離婚することもなく、一家の大黒柱となって仕事に子育てに奔走するアリシアのことを指していました。シーズンが進むにつれ、ふたりの結婚は形骸化していくのですが、それでもシリーズが終わる直前まで離婚が現実的な選択肢として語られることはなかったのです。
それから10年足らずの間に世の中は変わり、今では結婚そのものが「社会的な信用を得るためにしておいたほうがいいこと」としては機能しなくなっているような印象を受けました。
世相を映し出すエピソードたち
“The Good Fight”と前作が大きく異なる点は、トランプ政権下のアメリカで起こっている出来事を反映したエピソードが創られていることです。
例えば、あるエピソードでは「トランプ大統領を弾劾するための方法」を、事務所の弁護士たちが話し合うというシーンがありました。
現実世界では中間選挙を2か月後に控え、ここにきて、トランプ大統領の弾劾が絵空事ではなく語られるようになってきたというニュースを目にしたばかりです。
第3シーズンは来年の3月ごろに放映される予定ですが、ドラマの脚本は中間選挙より前に書き始められるとのこと。現実世界の選挙もドラマの内容も、今後どのような形になっていくのか、どちらも目が離せません。