日米ハーフのスター・大坂なおみと#LovingDay

テニスの全米オープンで日本人女性が優勝

日本を代表するテニスプレーヤーの大坂なおみさんが、全米オープン大会で優勝しました。

この大会はテニスの4大国際大会のなかでも、観客数・賞金総額ともにトップだそうで、ここで優勝するというのは日本がサッカーのワールドカップで優勝することに匹敵するほどのbig dealなのだとか。

この試合自体は、決勝戦の相手であるセレナ・ウィリアムス選手が審判と大揉めするという事態が発生し、会場が大ブーイングするなど、異様な雰囲気の中で行われました。大ベテランといってもよいセレナが冷静さを失ってしまうほど追い詰められた心理状態だったという声もあります。

一方で、男子のテニスプレーヤーが同様の行為をしてもペナルティにならないのに、女子には(そして黒人であるセレーナには)厳しいジャッジをするという声もあり、この件に関してもっと男子のテニスプレーヤーからも声があがるべきだという英文記事も見かけました。こうした背景を知ると、少なくとも試合中の大ブーイングに関しては、審判や全米テニス協会に対するものだったという見方も成り立ちます。

Naomi’s ”Sorry”

勝敗が決まったあとの授賞式の様子をみていたら、どちらが勝者なのか一瞬わからないような雰囲気でした。彼女にとっては完全にアウェイな会場で、その場にいた多くの人たちが応援していた選手を破って優勝したことに対して “I’m sorry it had to end like this”と言っていました。この”Sorry”のニュアンスについても日本では意見が分かれています。あれは謝罪なのか?それとも遺憾の意の表明?

この点について、こちらの記事で”Sorry”について聞かれた彼女の言葉を読みました。

“OK, because I know she really wanted to have the 24th Grand Slam, right? Everyone knows this: It’s on the commercials, it’s everywhere.

“When I step onto the court, I feel like a different person, right? I’m not a Serena fan: I’m just a tennis player playing another tennis player. But then when I hugged her at the net … anyway, when I hugged her at the net, I felt like a little kid again.”

5歳のころからずっと憧れてきた相手と対等に戦い、そして勝つというのはどんな気持ちなのかを想像するに、もちろん嬉しさもあるでしょうが、一抹の寂しさもあったりするのかなという気がします。また、彼女はテニスをしているときには彼女のテニスプレーヤーとしての人格になりかわるかのような印象を、このコメントを読んで受けました。

あの言葉は、戦いが終わって、ただセレナに憧れていた子どものころの気持ちにかえった彼女の、自然な感情の発露だったのかもしれません。

#HappyLovingDay

今日の試合についてツイッターをみていたら、大坂なおみさんについて、8月下旬にニューヨークタイムズに掲載されたこちらの記事がシェアされていたので読んでみました。

彼女のハイチ系アメリカ人のお父さんと日本人のお母さんのストーリーでは、お母さんが6月12日にツイッターに挙げた写真とコメントについても触れられていました。

お母さんの環さんは、黒人である彼との交際を親にはしばらく内緒にしていました。お見合いの話が出てきたときにやむなくそのことについて明らかにすると、環さんの親は激怒し、それから10年以上は絶縁状態になったそうです。

#HappyLovingDayのハッシュタグは、「アメリカ人と国際結婚できる理由」という記事でもご紹介した、異なる人種間の結婚を合法にするために尽力したラビング夫妻を記念した、6月12日のLoving Dayを祝うものです。

環さんは、そのツイートでは若いころの自分と彼の写真、そして子どもたちの写真のコラージュとともに、

 “was ‘disgrace’ to the family, had been in the desert & jungles for decades, I’m still surviving.” 

と書いていたそうです。

現在は実家の親との交流も復活したようですが、こうなるまでにかかった時間や、それぞれが乗り越えてきた道のりを思うと、やはり今の時代においても国際結婚にはユニークなチャレンジがあるのだと思い知らされます。

ニューヨークタイムズの記事では、日本人らしくない外見をもつ彼女が、日本社会に受け入れられていくのかどうかというところまで言及されていて、非常に興味深く読みました。今回の決勝戦の試合、そして表彰式での態度に、世界中に彼女のあらたなファンが生まれたのではないかと思います。

 

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